私たちの生活に身近で、欠かせない乗り物のひとつが、「鉄道」です。
鉄道が好きな子供にとって、運転士さんや車掌さん、駅員さんは憧れの存在です。
駅で、運転士さんに手を振っている子供の姿を見ると、なんだかほのぼのしますよね。
サービスで手振ってくれる車掌さんとかよく見るわ〜
ところが、ワンマン運転を採用する鉄道会社が増えたことで車掌さんの仕事が、さらにはAIの発達によって運転士さんの仕事が今後減っていくのではないかと考えられています。
手を振ってもらってうれしそうにしていた子が大きくなるころには、もしかして……?
でも、鉄道に関わる仕事は他にもたくさんあります。
そして、そのどれもが鉄道を安全に運行するために欠かせないもの。
今回はその中から、3つをご紹介します。
鉄道保線員
線路・トンネル・橋など、鉄道が通る全ての場所のお医者さんのような存在です。
「計測車」と呼ばれる保線用の車両を走らせ、レールの摩擦や歪み、破損をチェックします。
東海道新幹線・山陽新幹線を走る「ドクターイエロー」をご存知の方も多いかもしれません。
「ドクターイエロー」も、計測車のひとつ。
他にも、JR・私鉄各社が計測車での保線作業を行なっています。
……と書くと「それなら、いずれAIに取って代わられてしまうのでは?」と思われるかもしれません。
でも、実際の保線作業は「鉄道保線員」と呼ばれる方々も関わっています。
保線用車両の運転や操作は、鉄道保線員の仕事です。
しかも、作業の多くは列車の走行していない夜間に行われます。
そうした方々の技術によって、鉄道の安全は守られているのですね。
運転計画・運行管理員
日本の鉄道は、時間に正確であるといわれます。
確かに、列車は時刻表通りに発着することがほとんどですし、そうでない場合は放送等でその理由とお詫びがアナウンスされます。
実はその陰には、「運転計画」「運行管理」という仕事が大きく関わっているのです。
鉄道は、ダイヤグラム(列車運行図表)に基づいて運行されています。
ダイヤグラムには、何時何分何秒にどの駅を発車するといった情報や、どの駅で追い越しを行うかといった情報が記載されています。
詳しくは「こちらの記事」でも紹介しております。
ところが、そのダイヤグラム通りにいつも運転できるわけではありません。
人身事故などでダイヤの変更が必要になったときに行われるのが、「運行管理」。
正常な運転を回復するために、運転指令所と呼ばれる場所から、運転士に無線などで指示を出します。
行き先や到着する線路を変更したり、運休にしたりすることで、通常ダイヤに戻すようにしています。
運行管理が行われることで、列車同士の衝突などの二次災害も防ぐことができるのです。
もちろん、そういったトラブルがない場合も、計画通りに列車が走行しているか管理する必要があります。
パーサー/グリーンアテンダント/グランクラスアテンダント
ここ数年、車内販売が次々と姿を消しているのをご存知でしょうか。
JR北海道とJR九州では、すでに車内販売が廃止されています。
確かに、駅やその周辺にはコンビニエンスストアがありますし、自動販売機もいたるところにありますから、決して不便ではありません。
でも、熱々のコーヒーを飲めたり「#シンカンセンスゴイカタイアイス」で有名な『スジャータ アイスクリーム』を食べられたりするのは、車内販売とパーサーさんの存在あってこそ。
2022年現在、JR東海の運行する東海道新幹線には「パーサー」、JR東日本の運行する列車のグリーン車には「グリーンアテンダント」、東北・北海道新幹線と北陸新幹線には「グランクラスアテンダント」、サフィール踊り子には「アテンダント」が乗務し、サービスに当たっています。
車内販売・サービスだけでなく、案内・車内改札など、業務は多岐に渡ります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
鉄道に関わる仕事は、他にも車両の内外を清掃する清掃員や、車両を点検したり整備したりする鉄道車両整備士など様々。
鉄道を利用するときは、そうした多くの技術やサービスのもとに安全な運行がされていることを、噛み締めたいものです。
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