道路と同じように、電車や新幹線にも「鉄道信号」というものが存在します。
鉄道信号は、私たちが日常で見かける道路の信号とは、やや異なった意味を持ちます。
今回はその種類や現示の意味について解説します。
鉄道信号の仕組みや意味を知り、理解を深めていきましょう。
鉄道信号機の種類
鉄道信号機の種類は大きく5つあり、それぞれ役割が異なっています。
場内信号機
構内の入口に設置されており、列車が問題なくホームに進入できるかを現示しています。
出発信号機
構内の出発線に設置されており、列車が駅から出発して良いかを現示しています。
この信号機が青色(進行)になったら、列車が出発することができます。
閉そく信号機
列車の衝突を防ぐため、1区間に同時に複数の車両が進入しないよう制限することを「閉そく」といいます。
各閉そく区間の入口に設置されているものを閉そく信号機といい、閉そく内に列車が進入して良いかを現示しています。
入換信号機
構内での運転や入換運転をする車両に対し、進行して良いかを現示しています。
誘導信号機
場内信号機もしくは入換信号機の下に設置されており、1区間に対し2つ車両が進入するときに使用されます。
上記の信号機が規定の距離から現示が確認できない場合、「中継信号機」が用いられることもあります。
鉄道信号の現示の意味
鉄道信号は色や点灯パターンにより5つの意味を表しています。
進行
2つ先の閉そく区間まで他の列車がいないため、指定速度で引き続き進行できる
減速
次の信号機が注意または警戒のため、進行できるが停まれる速度まで減速せよ
注意
次の信号機が警戒また停止のため、進行できるが停まれる速度まで減速せよ
警戒
次の信号機が停止のため、次の区間に進入できない可能性が高い
停止
信号機以降に進入できない
上記の5つの現示で列車を運転する運転手に、先の区間の列車の進入可否について示しています。
ただ、信号機の種類により現示される意味に限りがあります。
例えば、場内信号機・出発信号機・閉そく信号機には上記5つの意味を現示できる信号機もありますが、誘導信号機・入換信号機には進行と停止の2つの現示のみです。
また、中継信号機には進行・注意・停止の3つの意味を現示できるよう設計されています。
信号機にもめっちゃ種類と役割があるやん
鉄道信号は進行中の線路を引き続き進入しても良いか細かく知らせることで、電車同士の衝突を未然に防ぐ役割を担っています。
道路の信号機と比較する鉄道信号の意味
普段よく目にする道路にある青・黄・赤の信号機は、赤→青→黄の順序で現示されますが、鉄道信号の場合、「赤→黄→青」の順序で現示されます。
赤と青の意味はほぼ同じ意味で使われていますが、黄色は少し違った意味を持ちます。
道路の場合、黄色信号は赤信号に近い意味を持つことに対し、鉄道信号では安全に停車できない場合は進んで良いとされています。
列車は完全に停止するまでの距離が必要なため、安全に停止するために減速することを指示しているといえます。
車と列車の運転上の違いから、黄色信号の意味に微妙な違いがあるため、道路上の信号と鉄道信号は異なった順序で進行の指示がされるような仕組みになっています。
まとめ
鉄道信号は設置される場所により名称が異なることや、点灯パターンにより5つの現示を行っていることを紹介しました。
鉄道信号の意味を知ることで、電車に乗る楽しみになれば幸いです。
他にも「基礎から説明!鉄道信号ってどんなもの?」という記事も書いています。
よかったら見てや〜
最後までご覧いただきありがとうございました。
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