
鉄道電気設備の施工管理として現場に出ると、多くの新人が同じところでつまずきます。
それは能力不足ではなく、仕事の性質を理解する前に現場に立たされるからです。
この記事では、鉄道電気設備の新人施工管理が最初に直面しやすい壁と、その乗り越え方を解説します。
① 仕事が「見えない」ことへの戸惑い
新人施工管理がまず感じるのは、
「自分は何をしているんだろう?」
という違和感です。
施工管理は、
・作業をしない
・成果が形で見えにくい
・怒られた記憶ばかり残る
そのため、「現場で役に立っていない」と感じやすいのです。
乗り越え方
最初の仕事は「覚えること」ではなく、
現場の流れを考えることです。
・指示されたことを確実にやる
・勝手な判断をしない
・次の作業を予測する
これだけで、十分に価値があります。
② 鉄道独自のルールの多さ
鉄道現場は、一般建設業と比べて
ルール・書類・手順が異常に多いです。
・立入手続き
・線路閉鎖
・指差喚呼
・ダブルチェック
新人ほど「なぜここまで?」と疑問を持ちがちです。
乗り越え方
理由を理解しようとすることも大事ですが、
まずは従うということも重要です。
鉄道現場では触車・感電・墜落のような3大事故があります。
先輩や上司の言うことを聞いて、自分の身は自分で守れるようにしましょう。
ルールは、過去の事故の集合体。
後から意味は必ず分かります。
③ 書類の量と専門用語に圧倒される
施工管理は現場仕事と思われがちですが、
実際には書類が仕事の半分以上を占めます。
・施工計画書
・安全関係書類
・写真管理
・検査記録
しかも、専門用語だらけです。
乗り越え方
完璧を目指さず、
過去資料を勉強するところから始めるのも一手です。
鉄道業界では「前例」が最大の教科書です。
④ 夜勤と生活リズムのズレ
夜勤に初めて入った新人が、
最もきついと感じるのが生活リズムです。
・眠れない
・食事が不規則
・常に疲れている
判断力が落ちると、さらに自信を失います。
乗り越え方
「夜勤前に寝れなくても、体は休ませておこう」
体調管理も仕事の一部です。
⑤ 判断を求められることへの恐怖
施工管理は、
「どうする?」
と聞かれる立場になります。
新人にとって、これは大きなプレッシャーです。
乗り越え方
分からないときは、
「分からないので確認します」
が正解です。
自己判断が、最終的に最悪の選択となります。
⑥ 職人・協力会社との距離感
年上の職人に囲まれ、
どう接すればいいか分からない新人は多いです。
・偉そうにできない
・かといって指示しなければならない
乗り越え方
施工管理の立場は「命令」ではなく、
**「調整役」**です。
丁寧な言葉と、約束を守る姿勢。
それだけで信頼は積み上がります。
⑦ ミス=失敗だと思い込んでしまう
新人の頃は、
・指摘される
・注意される
・やり直しになる
ことが日常です。
これを「向いていない」と捉えてしまう人もいます。
乗り越え方
鉄道の現場では、
ミスしても安全側に動作することを想定して列車が走っています。
怒られた=重大な事故を防いだ、
そう考えましょう。
おわりに:最初の1年は「耐える時期」
鉄道電気設備の施工管理は、
最初の1年が一番きつい仕事です。
しかし、
・現場の流れが見え
・用語が分かり
・判断の基準が身につく
この段階を越えると、世界が変わります。
新人時代につまずくのは、
成長している証拠です。
焦らず、壊さず、続けること。
それが鉄道施工管理で生き残る一番の近道です。

コメント